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弁護士ブログ

「法廷あるある!ないない(^_^;)」

2016.09.05|甲斐野 正行

反省の見えない被告人に、

裁判官が怒りの叱正!

ということもよくあります。

尼崎の例の県議とか

 

日本ではオヤジの雷というように、

叱正することやその声

のイメージとして「雷」がありますが、

北欧神話の神トールの

武器が雷槌(トール・ハンマー!

オタクなら分かりますね)と

されているように、ヨーロッパでも

天の制裁的な意味で使われる

ことが多いようです。

 

そして、ハンマーといえば、裁判官の木槌

アメリカの裁判関係のドラマ

(最近だとSUITS?)や

映画(お古いのなら、情婦とか12人の怒れる男、

評決とか)で、フツーに出てきます。

正式には、ハンマーではなくて、

GAVELというらしいですが。

 

そのため、日本でも裁判官も、

ハンマーを持って使っている

と思っていらっしゃる方もまだ多いようです。

騒がしい傍聴席を鎮めるために

ハンマーを叩いて

「静粛に!」とか(^^)

昔の2時間ドラマでは

よくそんなシーンがありましたし、

最近でも、ゲームの逆転裁判であります。

 

しかし、日本の裁判所では、

あいにく明治の裁判制度導入当初

から裁判官が木槌を使うことはありませんでした。

まあ、この辺の事情はよく分かりませんが、

結局、裁判に限らず

日本ではそういう物を使う習慣がなかったし、

現実にも使う必要性を

感じなかったから、ということではないでしょうかね。

口で言えば足りる、ということで。

 

ただ、実際には、日本の裁判官の声は小さかったり、

もごもご口の中で言っているようなことが多く、

法廷で聞いて分かるように

腹から明晰な口調で

話すことを心がけて欲しいと思うことも(^^;)

 

ちなみに、日本の公的機関で

GAVELを使っているのは、唯一

参議院議長です。

参議院の議員団が

昭和25年(1950年)にアメリカ上院を

視察した際、お土産として

持ち帰ったのがきっかけで使用されるように

なったとのこと。

議事堂は広いので、

なにがしかの音が出る物があった方がよかった

ということですかね?

ただ、衆議院議長は使用しないので、

結局、なんとなく、というだけかも知れませんが。

 

                                  【終】