「とんど祭りも中止や縮小(-_-;)」
2022.01.14|甲斐野 正行
1月15日(1月14日から16日の三日間のこともあります)はいわゆる小正月にあたり、例年なら、各地で「とんど祭り」が行われるシーズンです。
成人の日が1月15日であったころは、祝日であったため全国的にこの日にすることが多かったようですが、成人の日が1月の第二月曜に変わったことから、とんど祭りも休日になる1月の第二日曜日、もしくは第二月曜日に行われるようになったようです。
とんど祭りは、子どもの行事として、町内会や子ども会で催されることが多いイメージで、私も子どものころに子ども会でやっていたように思います。
開催単位は地域によって違い、村、地区、集落、神社など色々で、昔は各家や村の各所、家の裏、辻々、畑でしていたところもあったそう。
また、呼び名も、広島では、「とんど焼き」というところが多いかもしれませんが、「とんど」、「どんど」、「ドウドヤ」、「ドウドヤキ」、「サギッチョ」、「左義長」etc. 地方によって色々な呼び名があります。
やり方も、地方によって「その年の恵方を向いて火をつける」とか、「竹や笹や藁などで組み立てたとんどを恵方の方に向けて倒す」などという恵方巻きのようなところもあるようですし、福山市沼隈町の「能登原とんど」では、能登原6地区がそれぞれ意匠を凝らした飾りとんどを製作して、御神輿のように町を練り歩くそうです。
私の経験したとんどでは、燃えやすい藁を敷き、長い竹を櫓に組み、正月に使った門松やしめ縄、古い御札、書き初めなどを置いて、神社からお祓いした火を持って降りて火をつけます。
↓ この中のろうそくにお祓いした火をともして社殿から持って降ります
燃えた書き初めが高く舞い上がったら、字が上手になるとも言ったりしていました。霊験あらたかとは私については言えなかったのですが・・・
焼けた竹が、パン!パン!と高い音を立てて割れ、大きなキャンプファイヤーのようになりますので、まさに子どもが喜びそうな行事ですが、お正月に迎えた神様をお送りする意味があり、家内安全や一年の無事を祈る祭事でもあります。
最後は、櫓に組んでいた長い竹が燃え落ち、全体を崩して、大きな焚き火にします。
「とんど祭り」が「鏡開き」も兼ねていることも多く、その焚き火の火で餅や芋を焼いて食べたり、大人には酒が振る舞われ、集まって暖を取りながら、夕方遅くまで賑やかに過ごします。
お正月期間が終わるときの、地域の楽しい娯楽でもあると思います。
しかし、オミクロン株が年明けから急増して、広島ではまん延防止措置がとられることになり、去年に引き続き新型コロナのために、とんど祭りが中止になったり、縮小したりするところが多いようです。
神社によっては、今年は焼納祭というかたちで、「お焚き上げ」のみというところもあるようです。
来年こそ、皆で景気よく「とんど」祭をして、元気な年明けにしたいものですね。